映画『春をかさねて』『あなたの瞳に話せたら』がフォーラム山形にて3/6(木)まで上映中
本日は、佐藤そのみ監督の『春をかさねて』『あなたの瞳に話せたら』の上映およびトークがあり、フォーラム山形へ。
震災直後の石巻を舞台とする『春をかさねて』。主人公の祐未ちゃんが公民館からの帰り道を歩く場面や、祐未ちゃんとれいちゃんが土手を歩いていたとき、なんでだろうと思った画面の余白。そうかそこにはきっと誰かがいるのかもしれないと、そのことを、ただ映画の時間のなかでゆっくりと待ちながら、確かに伝えてくれるような揺れ。語り尽くせない語りを静かに重ねてゆく映像の凄みと、創作ということの尊さに、見ながらただただ必死で息をするばかりでした。
上映後にロビーでパンフレットを持って並ぶ人たちは、自分も含めてみんなそれぞれに魂のようにぼうっとなっているみたいに見えた。そして誰もが佐藤そのみさんと言葉を交わしたくてたまらなかったんじゃないかと思う。
昨年の山形ドキュメンタリーフィルムライブラリーでの両作品の上映と、佐藤そのみさんと小森はるかさんの対話に参加出来なかったことを心底後悔しましたが、今日こうしてできた体験に心から感謝します。
佐藤そのみ監督作品『春をかさねて』『あなたの瞳に話せたら』の上映は、フォーラム山形にて6日(木)まで。とても忘れがたい作品です。