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認定NPO法人フリースペースたまりば理事長・西野博之さんのお話を伺って

『giinika』連載でもおなじみ、感性と行動力のすさまじきたつのこ保育園園長のつりちゃんのおかげで、川崎市にフリースペースたまりばにはじまる公設民営の育ち合いの場をつくり続けてこられた西野博之さんのお話を間近に体験した週末。ご著書『居場所のちから 生きてるだけですごいんだ』にも綴られている、西野さんが策定にかかわられた「川崎市子ども権利条例」は、成立して23年が経ちました。子どもの問題行動の背景にあるものを見つめ「めんどうくさい」を手放さず関わり続ける覚悟をもつこと、「自分のものさし」を疑うこと、子どもたちを追いつめる親たちの不安を支えること、「居たいように居られる場」をつくること、穏やかに話される言葉一つひとつにいまもなお西野さんが見つめ続ける現場映像の重みが迫ってきました。特に忘れ難いのは、その場にいる一人ひとりに身体ごと向き合い、たっぷりと相槌を打ちながら話を聴かれていた姿。ただただ癒されるその力はすごかった。聴くこと、まだまだ知らないのだと知りました。

お話のなかでおっしゃっていた、子どもが「学校に行きたくない」と言ったら思い出すべき三つのこと。いきなり叱らず話を聴く。体に反応が出たら休ませる。否定的な言葉には気をつける。そして最も重要なことは、学校に行きたくない理由は、子ども自身もほとんどの場合がわかっていないということ。特に忘れずにいたいなと思います。

つりちゃんに感謝。西野さんに感謝。そして山形市子ども権利条例はどうすればつくることができるのだろう。子どもも大人もそれぞれの「楽しい」を育める地域ならではの教育の場があり、傷つき失われていく幼い命と真剣に向き合うことこそ、暮らしたい地域づくりや少子化対策につながる重要な施策だと思う。

西野博之著『居場所のちから 生きてるだけですごいんだ』

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